WORKS APPLICATIONS

【講演ダイジェスト】実店舗、既存ビジネス、経営層を味方につける
オムニチャネル戦略
~オートバックス社・コメ兵社による生討論~

2015年8月27日

EC経由の店頭売上が30億円を突破したコメ兵と、カー用品の取付ニーズを活用してWEBからの店頭 誘致に注力するオートバックス。各社の具体的施策、それらを実践する上での課題、その解決方法、 そしてオムニ時代の組織のあり方について徹底討論を行い、それぞれの具体的ノウハウを大公開していただきました。

開催概要

開催日:2015年5月27日
開催場所:マイドームおおさか 3F

ゲスト

小野田様

株式会社オートバックスセブン
Eコマース推進部 部長  小野田 裕繁(おのだ ひろしげ)氏

オートバックスグループは1947年創業のカー用品小売業界最大手企業。 オートバックスセブン社は、同グループ店舗のフランチャイズ本部として、 カー用品の卸売及び小売、車検・整備、車両販売・買取、板金・塗装等を事業としている。グループ店舗数は583店舗に上る。

藤原様

株式会社コメ兵
IT事業部 部長  藤原 義昭(ふじわら よしあき)氏

コメ兵は1947年創業。宝石・貴金属、時計、バッグなどの買取・仕入・販売、オークション運営を行っている。 2013年には、代表取締役に石原卓児が就任し、名古屋本店の売り場の大規模リニューアルを行うなどし、NEW KOMEHYOをスタートさせている。

ファシリテーター

小嵜

株式会社ワークスアプリケーションズ
製品開発本部ECシリーズ エグゼクティブアドバイザー 小嵜 秀信(こさき ひでのぶ)

EC通販事業会社代表取締役社長、EC通販サイト構築会社代表取締役社長を経て現職。EC通販サイト構築PM・運営経験暦14年。 

seminertop 実店舗、既存ビジネス、経営層を味方につける
Eコマース戦略
~オートバックス社・コメ兵社による生討論~

オムニチャネル化への対応状況について

Q.現在のオムニチャネル化への 対応状況はどうか?

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

最初の質問です。現在のオムニチャネル化への対応状況について。 まずはオートバックスさんから。 「複数のチャネルを融合させ、お客様のご要望にお答えするための様々なサービス・施策を実施」とのこと。オイル交換やタイヤ交換などあるかと思いますが、どこがお客様に 一番喜んでいただいているサービスなのしょうか?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

作業のウェブ予約というのが、お客様に 一番喜んで頂いているという風に思っています。ECの売上金額には、作業によって発生する売上は入っていないのですが。やはり、作業予約が月間何件だったかという数字は追っています。そのような中でみると、前年から二桁パーセントで、利用件数が伸びているということが、一番お客さんのニーズに答えられていることの証明かなと思っています。店頭でも実際、オイル交換の例でいうと、『ここから1時間待つんだったら、今日はやめとくわ』と言って帰るお客様もたくさんいらっしゃいます。こういうところ(サイトでの作業予約)を、もっともっとお客様にお知らせすることで、お客様のニーズに答えられるという風に思っています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

非常にすばらしいサービスだなというのは直接お聞きすると分かるのですが。ただ、まだまだ多分、普及が進みきれていないのかなと思っています。そこで、特別な施策などはあるのでしょうか?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。売り場の方で、そういうの(サイトでの作業予約)が出来る事を見せているとか、あとは本部の僕の部隊から出すメールマガジンであったりとか、サイトの中で見せているといったところなので、まだまだやれるところはあるのかなと思っています。例えばですけど、その日来たお客さんに、『ウェブ予約ありますから、次にこれをやったら、今日は1時間お持たせしておりますけど、次はお待たせしないで出来ますよ』と伝えるとか、まだまだ施策は色々とあるかなと思っています

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ありがとうございます。続いてコメ兵様はですね。「店舗、EC、各社モール連携、EC側と店舗側での対応、及び連携」とあります。対応状況の中で先ほどお伝え頂いた内容以上のことがあればお願い致します。

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

なるほど。分かりました。 少し詳しく説明致しますと、モールと自社ECの連携ですね。ここは結構、気をつかっておりまして、楽天、ヤフーショッピング、ヤフオク、Amazonと主にモール連携しています。 モール連携で問題となるのが、お客様が楽天で注文した商品が、実は昨日、Amazonからの受注で売り切れていたとか、そういった事態が起きてしまう事です。そのような事態が起きないように、今は15分に1回、在庫の引当を行う為に情報の連携をおこなっています。なぜやったかというと、去年ヤフオクに出店したんですけれど、ヤフオクって売り切れちゃうと、『なんだよ。在庫ねぇのにだすなよ』と思われてしまうことが多いんです。でも、それをやってしまうとビジネスとして立ちいかなくなってしまうので、連携すべき情報を早く連携して、お客様に対して売り切れの状態がないという形を実現しようと思って、そこにはかなり投資をしました。 もうひとつはですね。ECと店舗についてですね。ちょっとリアルな話になってしまうのですが。リアルな話というか、ドロドロっとした話なんですけど、あのーECをハブみたいな形にしてます。結局、店員さんも他のお店の在庫で何があるかってわからないので。お客様と同等になっちゃうんですけれど、店員さんもECサイトをみてお店の在庫は何が あるのかなみたいなところを勉強して頂いて、朝出勤前に見て頂いて、迎え入れたお客様に対してサービスを提供するということをやっています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ということは、各店舗の方が、他の店舗の商品のあるなしを確認する時は、POSの全店在庫で叩くよりも、ECサイトを見た方が早い?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

そうですね。ECサイトであれば、商品画像なども見れますしね

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

なるほど。逆に言うと、そこまで作りこみをされたということ?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

そうですね、はい。基本設計としては、お客様には見て頂いて、使いやすいというのは、当然のことなんですけど。やはり、どうしても小売業の店舗に居る方って、ITのリテラシーがそれほど高くないんですね。IT企業ではないので。そういう人達(小売業の店舗の従業員の方)も使いやすいと思えるUIとかは結構気をつけて作りましたね。 thanks

オムニチャネル化の中で困難が予想されるポイントについて

Q.オムニチャネル化の中で一番困難が予想されるポイントは?

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

では、次にですね。この「オムニチャネル化の中で一番困難が予想されるポイントは?」という点です。オートバックスさんの方が、この「お客様のご要望の多様化と仕組みの構築」と「リアル店舗との協調とサービスレベルの向上」という形でご返答頂いております。この中で、まだ対応できていないこと。あんまりいうと、IR上、問題があるかもしれないですが、まだ対応できていなくて、大きなことで将来的にやりたいなという風に思っていらっしゃることがもしあれば。

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。ここは、この後で質問もでてくるかもしれないんですけど、一番はリアル店舗との協調とサービスレベルの向上。この2つのワードかなという風に思っています。まぁ特にサービスレベルの向上ですね。お客様は、弊社をご利用頂くときに、隣のカー用品店と比べているわけではありません。他の小売業さんと比較されています。例えばコメ兵さんに行ったことがある人が、オートバックスの店舗に来られた時、『コメ兵さんは店頭で在庫が無かった場合、タブレットで調べてくれて、次の日にもってきてくれた。』『オートバックスは次の日行っても在庫の無かった商品が来るわけでもないし、なんかサイトで探してきてよ』ぐらい言われちゃう。こういう差がでるわけですよ。そのサービスレベルの向上という点でいうと、やっぱり世の中のお客さんの動き・ニーズが色々と多様化する中で、やっぱり世の中標準というのに追いついていくというのが一番困難。まぁ、追いついて、一緒に走って行くというのが、一番難しいかなという風に思っています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。続きまして、コメ兵さんですね。「ECの部署と店頭の部署の意思疎通。特にサービス面」ということで、特にサービス面とは具体的にはどういった形になりますか?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

サービスというは、決まったものではありません。小売業はやはりお客様と相対して、お客様に説明させて頂いて、納得して買って頂くというのが、すごく大切だという風に思っています。お店で買いたいよっていうお客様はかなりいらっしゃる。その中で、ECでそのまま売るのではいけません。例えば、ECの方にお電話頂いて、この在庫ありますか?と聞かれた時に『ありますよ』と答えたとします。最悪なのは、お店に行ったら、その商品が無かったという状況。そういうことも、もちろんですし、オペレーターの人がしっかりとした対応をしたのに、お店に行った時になんか全然違う対応をされた。コレって本当に同じ会社なのかと。そういう感情に訴えるようなところっていうのがすごい重要だと思いますし、やっぱりそこは僕達も完璧に出来ていないので、本当にお客様にとって大切なことって何なんだろうって考えることが、一番重要なのではという風に考えております。

店舗側との協力体制について

Q.店舗側への協力(理解、教育) で一番大変なことは?

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。では、次に、これもよくオムニチャネルの中で、各企業様からご質問頂く点なんですが、この『店舗側への協力』ですね。さきほどはですね。小売業だから、『接客』という言葉がたくさん出ているのかなという風に思うのですが、店舗側への協力。まぁ理解であるとか。教育であるとか。そういった中で一番、「大変なことは何ですか?」という質問になります。で、オートバックスさんの方はですね。お答え頂いたのが、「消費者は、複数チャネルを使って企業と接点を持ち、購買を行うという事をグループ全体として十分理解する」という風に頂いております。お答えして頂いて、私も見ましたが、変な意味でなく、リテラシーという差もあると思うのですが、店舗側から見るとかなり大きな視点の話に聞こえるのかなと。「じゃ、具体的に何したらええねん」という話になるかと思うのですが?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。ここは、リアル店舗の協調といったところが関わることかと思います。リテラシーという問題もありますが、では、お店の方に「ネット通販しないんですか?」と聞くと、お店の人はネット通販して物を買っているんですね。でも、ウチのお店にくるお客様のことを売る立場で考えると「ネット通販じゃなくてお店に来て買って欲しいんです」となるんですね。これは、もともとウチが小売業をやってからなんですけど。このギャップがなかなか埋まらないなと。一歩引けば、お店の人も分かっていると思います。自分も(通販でものを買うことを)やっている訳だから。それがなかなか伝わらないというのが一番かなという風に思います。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。続きまして、コメ兵さんです。「店舗スタッフや店舗のトップ、例えば店長さんが、やってよいことがあるかどうか(評価が上がるかどうか)等が一番重要」とご回答頂いております。これ、要は評価制度につながっていると?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

そうです。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

かなり斬新だなと思うのですが、導入の際に社内でかなり意見でませんでしたか?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

それに関して、もともとの話をするとですね。今もそうなんですが、ECの部隊では在庫を一切持っていません。なぜかというと、私達中古品を扱うので、ロレックスひとつ取っても、例えば在庫10個全てが違うものなんですね。それをECだけで在庫を持ってしまうと在庫を(ECの在庫として)固定してしまわないといけないので、販売の機会を失ってしまうんですね。絶対にやらなきゃいけないことはお店の物を売るというところです。ECを始めたのが、2000年からなんですけど、一貫してお店の物を売っています。そうなった時に、物が売れたらそれは誰のおかげなのかという話になります。その時には、僕たちECの部隊も評価が上がりますし、店舗も売れたら店舗のPOSレジで叩いているので、店舗の売上も上げられる。それは、やっていく中で、ECをしっかりとした部署にしないと、という流れになりました。基本姿勢として今まで通りECとして在庫は持たない事になりました。引き続き、売れたものはすべて店舗の成績になりますという形を取っています。例えば、小さいお店なんかは、ECとか取り寄せで大きく売上を立てている形になります。大きいところだと売上の30%とか40%が、ECや取り寄せになっています。ここで何が重要かというと、そのお店の1年間の予算が10億円で、その内30%がECでの売上だという場合、予算設定を10億円にするんです。すると、店舗だけだと7億円しか売上がない。もう3億円はECを使わないとどうしても売上上げれませんっていう予算設定をさせるんです。それをやることによってECも使うし、店舗でもやるしという形を作れるんです。で、店長さんの評価も上がるし、私たちも評価が上がるということで、お互いにWIN-WINの関係性になるので、じゃあお互いに協力してやりましょうとなる体制を敷いています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ありがとうございます。小野田さんいかがですか?店舗に評価がつくというところに関しては?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。今ちょっと聞いていて斬新だなと、これ良いなと思ってメモしました。うちは先ほど言ったように宅配の店舗受けがあって宅配がオートバックスセブンの本社の売上になるんです。けれども、店舗受けの場合は店頭で精算をするような形になります。なので、お店では売上という形では上がっているので、ネット通販やっている部隊から言わせると、お客さんの動きがどうだとか、お店のお客さん取られたとか、ではなくきちんと店舗にお客様を送っているという意識があります。しかし、なかなか理解されない部分もあって、今聞いたようなところができると大きく変わるんだろうなという風に思いました。 thanks

経営層の理解について

Q.経営層への理解を深めるための施策とは?

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい、ありがとうございます。では、次の質問になります。「経営者側への理解を深めるためにどのようなことをしましたか」ということで会場のなかには経営者層の方も、いらっしゃると思いますがそうでない場合、いかにその理解を深めるかというところが実はオムニチャネルの重要なところだと思っています。オートバックスさんのご回答のほうが、「お客様の動きやニーズに対する理解を深めてもらうための動きをする」という風にいただいております。これは、具体的なアクションとしてはどういったものがあるのでしょうか?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

具体的なアクションとしては、やはりお客さんとネットを経由していかにつながっているかというところを経営層に伝えるというところですね。指標で言うと、お店に対してどれくらいの売上をつけることができていますよとか、あと最近で言うとお客さんをどれくらい送り込んでいますかとか、この辺を伝えることかなと思っています。まあ先ほどお店の状況をお話しましたけど、経営層も同じような状況なわけで、結局はお店の売上はどうやったら上がるんだみたいな話になります。なので、こういうことやることによって店舗の売上がこれだけ上がるんですよというのを伝えると、ご理解いただけるのかなという風に思います。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

そこの部分が、一昔前という表現が良いかどうかわからないですけど一昔前であれば、会員を貯めてそこにCRMと称してメールを打って、集客という流れだったのかなと思います。それを販売のほうにくっつけることによって抵抗感がちょっと出てきているところも逆にあるのかなという気はするんですけど、そこはいかがですかね?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そこはそんなに大きな抵抗感というより、基本的に経営層の人たちがスマホでモノを買うか?といってもなかなか買わないので、その辺が正直ピンと来ていないところもあると思います。なので、ちょっと口が悪いかもしれないですけど、うまく言ったらなんとなく丸め込んで「じゃあ、これやっとけよ」と言わせるみたいなこともあったりしますね。ですが、一番意識しているのは、数字で見せるということですね。先ほど言ったお客さんがどれくらい増えるかとか、売上これくらい増えるから本部の売上これくらい上がるんですとか。だから、これくらい投資してくれないと困りますよというのを言ったりします。あと、ここに書いてあるお客様の動きがこう変わっていますよというのを、ことあるごとに経営層に伝えているといったようなところです。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい、ありがとうございます。次にコメ兵さんですが、ありがたいことに「特に行っていない」というすばらしい回答を頂いております。

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

すいません。ちょっと言い過ぎかもしれないですけども。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

これってあの思うのが二つあると思うんです。「経営者の知識レベルが高い、理解レベルが高いのでありがたいことに何もしなくてもOK」なのか、「現場にすべて任している。だから、ありがたいことに何も行っていない」なのか、どちらでしょうか?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

これは、やはり後者かなと思っています。私たちと同じような事業者さんの話を聞いて、どうしても思うのが、全ての経営者の方に、オムニチャネルに関する知識があるわけではないんですよね。やはり、どうしても現場の中間層くらいに知識が落ちていると思うんです。けれど、これから売上を上げていくために何をするんだというのを考えた時に、たぶん経営者の方で、ITとかWEBは要らないと思っていらっしゃる方なんか居ないと思うんですよ。けれど、じゃあ「何やったらええねん」っていうところで、これやれ、あれやれって言っても、たぶん何もできないと思います。やはりスピードも早いので、担当者に任せてやらせるっていうことが結構重要だと思います。その代わりに、コミットしなければいけないのでそこが一番重要なのかなと僕は感じています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

結構、今回のオムニチャネルという流れに関しては総論賛成が多いと思います。各論あるのは反対と言う訳じゃないけど、意義ありというのがたぶん多いと思うんですね。特に先ほどお伝えしたように、様々な部署を横断しているので、余計そういったところは強いのかなと思います。そこで、オートバックスさんとコメ兵さんにお聞きしたいのですが、そこの部分でうまく成し遂げるために一番重要な事って何だと思われますか?

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。やはり、各部門・部門のミッションがあるので、そこの都合に合わせて、やろうとしているのかなと思います。うちの会社のちょっと恥ずかしいところかもしれないんですけど、そういうところはけっこうあります。僕がよく言っているのは、やはり徹底的なお客様視点で「お客様はこういう風に思っていませんか?」とか「お客様がこの会議室にいたら、お前は本当にそういうことを言うのかよ」という事を考えて、一つ一つ論破していくしかないのかなと思います。でも、そこは逆に社内を部署横断的にやっていく事を意識しています。また、その部署横断的なプロジェクトもちょこちょこと出来始めていますので、その中で、必ずオムニとかITっていうのは入ってきます。そういうところに必ず参加して、色々オムニとしてやろうとしている事とその想いを伝えています。ある意味、横串を刺しながら、「だからこういうのをやるんですよ」っていうのを経営層に説明するということをしています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

藤原さんいかがですか?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

はい。僕は2つかなと思っています。小野田さんのおっしゃる通り「お客様が何を考えているのか」っていうのはやっぱり経営層や上の方ですね。部長、事業部長クラスにどんどん情報を上げていって「お客様がこういうことを望んでいます」「こういうことをやるといいですよ」っていうのは必ず伝えることだと思います。それで、もう1つっていうのは少し戻ってしまいますが、やはり店舗に評価が落ちるかどうかって、結構僕たちも肝だと思っています。「自分たちが、自分たちだけでやりたいです。お願いします。」って言ったところで、現場の人たちに良いことがないと、どうしてもそれは協力する気にならないと思います。綺麗なこと言ってしまうとお客様の笑顔かもしれないんですけど、やっぱりその笑顔で自分たちが評価されてるって感じられることがすごい重要なのかなって思ってます。

オムニチャネルブームについて

Q.現在のオムニチャネルブームをどう捉えているのか?

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ちょっと角度を変えてですね、今、オムニチャネルっていう言葉がたくさん飛び交っていますが、「この現在のオムニチャネルブームについて、どう捉えていますか?」という質問です。オートバックスさんの方はですね、「『自身の都合の良い時に、都合の良い方法で商品を探し、一番都合の良い方法で商品を受け取るということは、ごく当たり前に発生することである』と捉えています」という風にいただいております。

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

そうですね。ブームをどう捉えているかの回答にはちょっとなってない部分かなとは思っていますが。やはり、根本的に買い物をする人は自分都合で、都合の良い時に頼んで、一番自分に苦痛の無いかたちで、受け取りたいといった願望があります。これはもう過去から未来までずっと続くことだなと思います。これを一つ実現するのがオムニチャネルなんじゃないかなという風に思ってます。なので、ブームではないと思っています。当たり前の事として、あるべきものとして、今までずっと来たけれど、実現できていなかった。なかなか小売の売上が上がらない中で、「じゃあどうやったらお客さんのニーズに応えられるんだ」とか、「どうやったらお客さんに支持されるのかな」っていうのを考えたものが一つの『オムニチャネル』という言葉として出てきているのかなという風に考えています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ちなみに、これ私もブームではなく、小売業の必然的な流れだと思っています。そこで、聞きたいのが、要はこのオムニチャネルの対策をすることが、売上のアップ、もしくは売上の減少を止める、どちらの側面が強いと思いますか?という事です。

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

カー用品業界で言うと、売上は下がってきているわけですよね。それで言うと、まずは下がってきているのを止める。要はお店が「今、お客様がうちのお店に来ない理由」ですよね。なかなか来ても買い物できないとか、買い物したくないとか、行きたくない、この負の理由を取除くのが、まずは一つかなとうちの会社では思っています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。続いて、コメ兵さんですね「事業者サイドのツールありきになっている」「お客様サイドの当たり前のことができるようになった」と頂いております。

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

はい。ECというと、色んなツールがありますよね。例えば、CRMのパッケージを入れたりだとか、レコメンドエンジンを入れたりだとかして、今まで売上を上げてきたな、と思います。それは、ツールありきだと思っていて。オムニチャネルにおいては、そのツール入れる事は手段でしかなくて。やっぱり何が必要かって言うと、「自分たち、事業者サイドが何をやるか」「お客様にどういうことを提供していきましょう」という事をちゃんと自分たちが決めて、自分たちで動くことが大切だと思います。それがたぶん一番重要なのかなって思ってます。それでお客様サイドとしてはオムニチャネルって結局、当たり前のどこで買いたいって「思った時」に買いたいのであって、それを実現してあげる事が大切なのかなって思ってます。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

先ほど、「この流れは続きます」とありましたが、よくITの世界って何に対しても先行者利益ってあると思うんですね。最初にやって確立した人が勝つ、そういう意味で言うと、その先行者利益ってあると思いますか?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

それはすごい難しい質問ですね。良い質問だと思います。私個人的には先行者利益って無いと思っています。オムニチャネルって、その事業者さんがお客様に何を提供するかを考えることなので。その既存のお客様、もしかして新規のお客様かもしれないですが、今までネットでしか買ってなかった人がリアルで買う、リアルで買ってなかった人がネットで買うっていうのは、今までの既存のお客様を大切にすることなのかなって思います。 thanks

オムニチャネルに関して他社に聞いてみたいことについて

Q.オムニチャネルに関して、他 社に聞きたいことは?

【講演ダイジェスト】実店舗、既存ビジネス、経営層を味方につける
「 オムニチャネル 」の実践
~オートバックス社・カクヤス社による生討論~

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。では、最後は逆にオムニチャネルに関して、他社さんに聞いてみたいことは?というのでオートバックスさんからご質問いただいています。「通販お問い合わせと、電話番号が表示されているが活用される度合いはいかがですか」という質問なんですが。

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

電話は正直、鳴り止まないくらいに鳴っています。そこで、よくあるのがやっぱり店舗でも販売しているので、ECサイトで売れた瞬間にその商品の店頭在庫のお問合せを頂くことです。僕たちが在庫の確認をする前に、お客様から在庫のお問合せの電話を頂いたり。「なんかまだ届かないんだけど」というお問合せよりも、お客様からのレスポンスの短さというのが、今、どんどん速くなっていると思います。要求がすごい高くなってきているっていうのはすごく実感しているところがあります。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

では、よく通販である「まだ届かないんだけど」というお問合せより、他のお問合せの方がもっと多いということ?

fujiwarasamacircle

コメ兵 藤原氏

そう思っています。はい。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

ありがとうございます。次は、コメ兵さんからオートバックスさんへのご質問です。「オムニチャネルのために特別にシステム投資していることがあれば教えてください。または、今後つくる予定がありますか?」という質問です。

onodasamacircle

オートバックスセブン 小野田氏

ここは、あまり細かいところはちょっと触れられないですが、今後していかなければならないかなという風に思ってます。というのは、先ほどお伝えしたように、オートバックスのシステムというのは、リアル店舗ありきでできています。ですので、リアル店舗にいかに商品を卸すか、みたいなところで作られています。物流だけで言っても、一日一回で発注処理を行って、やっとお店に行くみたいな形になっています。そうなってくると、BtoCでは全然敵わないわけですね。BtoCだったら、昼と夕方に処理を行って、最低でも二回まわそうとか、そういう対応が全然できない状況なんです。ここはですね、投資をしていかないとお客さんのニーズには応えられない、そういうふうに思っています。

kosakisancircle

ワークスアプリケーションズ 小嵜

はい。ありがとうございます。ではお時間となってしまいましたので、これでセッションを終わらせていただきます。オートバックスさん、コメ兵さん、ありがとうございました。 thanks オムニチャネル第一線で活躍されているお二人の生の声が、会場にいらっしゃった皆様にも強く響いたようです。
小野田さん、藤原さん、ご登壇いただき誠にありがとうございました。
今後もワークスアプリケーションズでは、外部セミナーでの講演・自社セミナーの開催など、皆様に有益な情報をご提供できるよう努めてまいります。次回セミナーレポートをどうぞお楽しみに!

ニュース一覧に戻る


この記事に関するお問い合わせ先

株式会社ワークスアプリケーションズ
広報担当:岡田・太田

TEL:03-6229-1210    FAX : 03-6229-1211    Eメール:pr@worksap.co.jp